オールフォーニーリフト

種目名

オールフォーニーリフト

四つ這い姿勢から背骨を丸め、骨盤を後傾させたまま、膝を床から1〜2cmだけ浮かせて呼吸を行うエクササイズです。


この種目の目的

この種目の目的は、四つ這い姿勢で腹筋・前鋸筋・を働かせながら、体の反りを出させない。さらには呼吸パターンの修正。

特に狙いたいのは以下です。

・反り腰にならずに呼吸する感覚を作る
・腹筋を使って骨盤を後傾させる
・手で床を押し、前鋸筋を働かせる
・膝を少し浮かせた状態で身体の屈曲を保つ
・背中側に空気を入れる呼吸を練習する
・プランクやデッドバグ、ピラティス前の体幹準備

この種目のポイントは、膝を高く上げることではありません。
「背中を丸めたまま」「骨盤を後傾したまま」「膝を1〜2cmだけ浮かせる」ことが重要です。

膝を浮かせることで体幹への負荷が上がりますが、姿勢が崩れると腰や肩に逃げやすくなります。
そのため、まずは小さく浮かせて、丸い背中を保つことを優先します。


やり方

  1. 四つ這いになる
    肩の真下に手、股関節の真下に膝がくるように四つ這いになります。
    手幅は肩幅、膝幅は骨盤幅くらいにします。

手のひら全体を床につけ、指先までしっかり広げます。

  1. 背骨を丸める
    まず、背中を天井方向へ押し上げるように丸めます。
    いわゆるキャットポジションに近い姿勢です。

このとき、首だけを丸めるのではなく、肩甲骨の間・みぞおち・腰まで全体を丸めます。

  1. 骨盤を後傾させる
    腰が反らないように、骨盤を後ろに丸めます。
    イメージとしては、尾骨を軽く下に巻き込むような感覚です。

「お腹を軽く引き上げる」
「みぞおちと骨盤を近づける」
「腰の反りを消す」
この意識を持つと、骨盤後傾が作りやすくなります。

  1. 手で床をプッシュする
    両手で床をしっかり押します。
    肩甲骨の間を広げ、背中を丸めた姿勢をキープします。

このとき、肩がすくまないように注意します。
床を押すことで、脇の下から肋骨横あたり、前鋸筋の働きを感じやすくなります。

  1. 丸い姿勢のまま鼻から息を吸う
    背骨を丸めたまま、鼻からゆっくり息を吸います。
    吸うときは、胸を前に突き出すのではなく、肺の裏側・背中側に空気を入れるイメージです。

「肩甲骨の間が広がる」
「背中の後ろ側に空気が入る」
「肋骨の後ろがふくらむ」
この感覚を狙います。

  1. 息を吐きながら膝を1〜2cm浮かせる
    口から息を吐きながら、両膝を床から1〜2cmだけ浮かせます。
    膝を高く上げる必要はありません。

膝が少し浮いたら、背骨の丸みが崩れていないか確認します。
腰が反る、骨盤が前傾する、背中が落ちる場合は、NGです。

  1. 吐ききったら膝を下す
    息を吐ききったら膝を下ろします。また床をプッシュし背中を丸めて背中に空気は入るように息を吸い、再度吐きながら膝を上げていきます

吸うときは背中側に空気を入れます。
吐くときは床をさらに押し、お腹を軽く締めます。

動画内でも、
「息を吐ききって前鋸筋と腹筋の意識」
「終始、床のプッシュを忘れない」
というポイントが出ています。

  1. ゆっくり膝を下ろす
    終わったら、膝をストンと落とさず、ゆっくり床へ戻します。
    戻した後も、背中の丸みと床を押す感覚を保ちます。

回数・頻度

動画内の目安は、7呼吸 × 1〜2セットです。

初心者の場合は、まずは3〜5呼吸 × 1〜2セットから始めるのがおすすめです。

慣れてきたら、7呼吸 × 2セットを目安に行います。

おすすめの頻度は以下です。

・トレーニング前の体幹準備:1〜2セット
・反り腰改善エクササイズ前:1〜2セット
・プランク前の導入:1セット
・自宅ケア:週3〜5回

この種目は見た目以上にきついです。
回数や秒数を増やすよりも、まずは「膝を浮かせても背中の丸みが崩れないこと」を優先してください。


注意点

・膝を高く上げすぎない
膝は床から1〜2cm浮かせるだけで十分です。
高く上げると、骨盤が前傾しやすくなり、背骨の丸みが崩れます。

・背中の丸みをキープする
この種目の最重要ポイントです。
膝を浮かせた瞬間に背中が落ちたり、腰が反ったりしないようにします。

丸みが崩れる場合は、膝を浮かせる高さを下げるか、まずは膝を床につけたまま呼吸練習を行ってください。

・骨盤を後傾したまま行う
膝を浮かせると骨盤が前に倒れやすくなります。
尾骨を軽く巻き込むようにして、骨盤後傾を保ちます。

・床を押し続ける
膝を浮かせることに集中すると、手で床を押す意識が抜けやすいです。
終始、床をプッシュして肩甲骨の間を広げます。

・肩をすくめない
床を押そうとして肩が耳に近づくと、首や肩に力が入りすぎます。
肩は耳から遠ざけ、首を長く保ちます。

・呼吸を止めない
膝を浮かせると力みやすく、息が止まりやすくなります。
この種目は呼吸しながら支えることが目的です。

・腰が痛い場合は中止する
お腹や前ももに効く感覚はOKです。
ただし、腰に詰まり感や痛みが出る場合は、腰が反っている可能性があります。

・手首が痛い場合は調整する
手首に負担が出る場合は、手の下にタオルを敷く、拳で行う、プッシュアップバーを使うなどで調整してください。


よくある間違い

・膝を浮かせた瞬間に腰が反る
一番多い間違いです。
膝を上げた瞬間に腹筋の支えが抜け、腰が反ってしまいます。

修正ポイントは、
「膝を1〜2cmだけ浮かせる」
「床を押し続ける」
「骨盤を後傾したままにする」
です。

・膝を高く上げすぎる
高く上げるほど良いわけではありません。
膝が高くなるほど負荷が上がり、背骨の丸みが崩れやすくなります。

この種目では、ほんの少し浮けば十分です。

・背中を丸めているつもりで首だけ丸まっている
頭だけ下げて、背中全体が丸まっていないケースです。
肩甲骨の間、みぞおち、腰まで全体を丸めましょう。

・手で床を押せていない
床のプッシュが抜けると、肩甲骨が寄って背中が落ちやすくなります。
手のひら全体で床を押し、背中を天井方向へ押し上げます。

・肩がすくむ
床を強く押そうとして肩が耳に近づくパターンです。
首を長く保ち、肩を耳から遠ざけます。

・息を吸うと背中の丸みが消える
吸うときに胸を前に出してしまうと、腰が反りやすくなります。
吸うときは背中側、肺の裏側に空気を入れる意識です。

・長く耐えることが目的になる
この種目は長時間耐える種目ではなく、丸い背骨・骨盤後傾・床プッシュ・呼吸を同時に保つ練習です。
フォームが崩れる前に終わるのが正解です。