6month breathing


種目名

6month Breathing

仰向けで両脚を持ち上げ、膝を軽く曲げて外に開き、足首あたりをつかんだ状態で、尾骨を少し浮かせたまま呼吸を行うエクササイズです。

赤ちゃんの発達姿勢をもとにしたDNS系の呼吸・体幹安定エクササイズに近い形です。DNSは発達運動学をもとに、呼吸・腹圧・姿勢制御を統合して運動機能を高める考え方として紹介されています。


この種目の目的

この種目の目的は、仰向けで股関節を深く曲げた姿勢を保ちながら、腹部を360度に広げる呼吸を習得することです。

特に狙いたいのは以下です。

・お腹の前、横、後ろへ空気を入れる感覚を作る
・腹腔内圧を高める呼吸を覚える
・反り腰や肋骨の開きを抑えた状態で呼吸する
・腹筋を固めるのではなく、伸びながら支える感覚を作る
・骨盤を軽く後傾させた状態を保つ

動画内でも、「腹部360度全方向への拡張」「特にお腹の横への拡張」が重要なポイントとして示されています。

腹腔内圧は脊柱の安定性に関わる要素のひとつとされ、呼吸と体幹安定は切り離さずに考える必要があります。この種目では、息を吸ったときに腹部まわりが全方向へ広がり、その圧を腹筋群が受け止める感覚を作ります。


やり方

  1. 仰向けに寝る
    マットの上に仰向けになります。
    頭、背中、骨盤を床につけ、肩や首の力を抜きます。

首や頭がつらい場合は、動画内の説明通り、頭の下に薄めの枕やタオルを入れてください。

  1. 両脚を持ち上げる
    両脚を床から持ち上げます。
    股関節を深く曲げ、膝は軽く曲げます。

脚を完全に伸ばす必要はありません。
むしろ膝を軽く曲げておくことで、股関節まわりの余計な緊張が抜けやすくなります。

  1. 膝を軽く外に開く
    両膝を少し外に開きます。
    動画では「ガニ股」と表現されています。

股関節を外に開くことで、足首をつかみやすくなり、骨盤を丸めた姿勢を作りやすくなります。

  1. 足首あたりをつかむ
    両手で足首あたりをつかみます。
    足裏やつま先ではなく、足首〜足首の少し上あたりを持つと安定しやすいです。

強く引っ張るのではなく、脚の位置を保つために軽く支えます。

  1. お尻を少し上げて膝を丸める
    足首をつかんだら、お尻を少し持ち上げます。
    このとき、腰を反るのではなく、尾骨を軽く巻き上げるようにして骨盤を後傾させます。

動画内でも「お尻を少し上げ、膝を丸める」「尾骨が上がったのをキープ」と示されています。

イメージは、
「尾骨を天井方向へ少し巻き上げる」
「腰の反りを小さくする」
「膝を胸の方向へ丸め込む」
「みぞおちと骨盤を近づける」
という感覚です。

  1. 頭・首がつらい場合は枕を使う
    この姿勢では、首が緊張しやすい人もいます。
    頭や首がつらい場合は、無理に床に頭を置いたまま行わず、薄い枕やタオルで頭を支えます。

首が楽になると、呼吸も入りやすくなります。

  1. 鼻からゆっくり息を吸う
    姿勢を保ったまま、鼻からゆっくり息を吸います。
    このとき、お腹の前だけでなく、お腹の横、腰の後ろ、背中側まで広がるように吸います。

特に意識したいのは、お腹の横です。
動画でも「特にお腹の横への拡張を意識すると○」と示されています。

  1. 腹部360度の拡張を感じる
    息を吸ったときに、腹部全体が風船のように広がる感覚を作ります。

感覚の目安は、
・お腹の横が軽く膨らむ
・脇腹が横に広がる
・腰の後ろ側にも圧が入る
・骨盤まわりが内側から押し広げられる

という状態です。

遠心性収縮は、腹筋をギュッと縮めるのではなく、吸気で腹部が広がる圧を、腹筋群が伸びながら受け止めているような感覚です。

  1. 口からゆっくり息を吐く
    口から細く長く息を吐きます。
    吐くときに、お腹をペチャンコにしすぎる必要はありません。

尾骨が上がった姿勢を保ち、肋骨が軽く下がる感覚を作ります。

  1. ゆっくり10呼吸繰り返す
    動画内の目安は、ゆっくり呼吸を10回です。
    1呼吸ごとに、尾骨の位置、膝の丸まり、腹部360度の広がりを確認しながら行います。

回数・頻度

基本の目安は、10呼吸 × 1セットです。

初心者の場合は、5呼吸 × 1セットから始めてもOKです。

慣れてきたら、10呼吸 × 1〜2セットを目安にします。

おすすめのタイミングは以下です。

・腹圧練習
・反り腰改善エクササイズの前
・腰が反りやすい日のセルフケア
・寝る前の呼吸練習

呼吸の目安は、
吸う:3〜4秒
吐く:5〜8秒

ただし、息を長くしすぎて苦しくなる必要はありません。
「腹部が360度に広がる」「尾骨が上がったまま保てる」範囲で行いましょう。


注意点

・腰を反らない
この種目で一番大切なポイントです。
息を吸ったときに腰が反ると、腹部360度の拡張ではなく、肋骨や腰の伸展で代償してしまいます。

尾骨を軽く上げたまま、腰の反りを小さく保ちます。

・尾骨が下がらないようにする
動画内でも「尾骨が上がったのをキープ」とあります。
呼吸中にお尻が床へベタッと戻ると、骨盤後傾が抜けやすくなります。

軽く丸めた骨盤の位置を保ちましょう。

・脚を強く引っ張りすぎない
足首をつかんでいますが、脚を無理に胸へ引き寄せる必要はありません。
強く引きすぎると、股関節前側や腰が詰まりやすくなります。

・首や肩に力を入れない
足を持つ姿勢で肩がすくみやすくなります。
肩はリラックスさせ、首がつらい場合は枕を使います。

・お腹の前だけを膨らませない
お腹の前だけが大きく膨らむと、腰が反りやすくなることがあります。
お腹の横、腰の後ろ、背中側にも空気を入れる意識を持ちます。

・吐くときにお腹を完全にへこませない
この種目は、腹部を薄く固める練習ではありません。
吐くときも、腹部全体の張り感を少し残しながら、肋骨を下げるイメージです。

・股関節につまりが出る場合は膝の角度を調整する
股関節前側に詰まり感が出る場合は、膝を少し曲げる、外に開く角度を小さくする、足を持つ位置を変えるなどして調整してください。

・めまいや息苦しさが出たら中止する
呼吸を頑張りすぎると、めまいが出る場合があります。
その場合はすぐに中止して、自然な呼吸に戻してください。


よくある間違い

・息を吸ったときに腰が反る
最も多い間違いです。
吸った瞬間に腰が浮いたり、肋骨が開いたりすると、腹圧ではなく反り腰方向に逃げています。

修正ポイントは、
「尾骨を軽く上げる」
「膝を丸める」
「お腹の横に空気を入れる」
です。

・尾骨が床に落ちる
最初はお尻を少し上げられていても、呼吸をしているうちに尾骨が下がることがあります。
尾骨が上がった姿勢をキープし、骨盤後傾を保ちます。

・足首を強く引っ張りすぎる
脚を引き込みすぎると、股関節が詰まったり、肩に力が入ったりします。
足首は軽く持つだけでOKです。

・膝が伸びすぎる
膝が伸びすぎると、ハムストリングスのストレッチ感が強くなり、呼吸への集中がしにくくなります。
動画のように膝は軽く曲げて行います。

・膝を閉じすぎる
膝が閉じると股関節が詰まりやすく、骨盤を丸めにくくなります。
軽くガニ股にして、股関節に余裕を作りましょう。

・お腹の前だけが膨らむ
腹部360度の拡張ではなく、お腹の前だけがポコッと出るパターンです。
脇腹、腰の後ろ、背中側へ空気を広げる意識を持ちます。

・肩がすくむ
足首を持つときに肩が耳に近づきやすいです。
肩の力を抜き、必要なら足首ではなくふくらはぎ寄りを軽く持ってもOKです。

・首がつらいのに我慢する
頭や首がつらい場合は、枕やタオルを使って問題ありません。
首の力みが強いと、呼吸が浅くなりやすくなります。

・呼吸が速すぎる
10回を急いでこなすと、腹部の広がりを感じにくくなります。
1呼吸ずつ、吸ったときに腹部まわりがストレッチされる感覚を確認しましょう。