レッグローワリング
種目名
レッグローワリング
仰向けで両手を天井方向に上げ、股関節を約110度、膝を約90度に曲げた姿勢から、お腹を360度膨らませたまま片脚ずつ下ろしていくエクササイズです。
この種目の目的
この種目の目的は、腹圧を高めたまま股関節を動かし、腰が反らない体幹コントロールを身につけることです。
特に狙いたいのは、腹筋を固めるというよりも、お腹の前・横・後ろを風船のように全方向へ膨らませた状態を保ち、その圧で腰椎と骨盤を安定させることです。腹腔内圧は脊柱の安定性に関わるとされ、体幹は手足が動いている間に胴体を安定させる役割を持つと説明されています。
この種目は、以下のような目的で使いやすいです。
・反り腰になりやすい人の腹圧コントロール
・脚を動かしても腰が反らない感覚作り
・股関節と腰椎を分離して動かす練習
・スクワット、デッドリフト、ランジ前の体幹準備
・下腹部だけでなく、お腹全体を使う感覚の獲得
・腰に頼らず、股関節から脚を動かす練習
ポイントは、「脚を低く下ろすこと」ではなく、「お腹を360度膨らませたまま、腰を反らずに脚を動かすこと」です。
やり方
- 仰向けに寝る
マットの上に仰向けになります。
頭、背中、骨盤を床につけ、首や肩の力を抜きます。 - 両手を天井へ伸ばす
両手を天井に向かって真っ直ぐ上げます。
腕は肩の真上に置き、肘は軽く伸ばします。
肩がすくまないように、首を長く保ちましょう。
- 脚を持ち上げる
両脚を床から持ち上げます。
動画では、股関節を約110度、膝を約90度に曲げた姿勢を作っています。
股関節は90度より少し深く曲げるイメージです。
この位置にすることで、腰が反りにくく、腹圧を保ちやすくなります。
- 腰が反っていないか確認する
動き始める前に、腰が反っていないか確認します。
腰と床のすき間が大きくなりすぎないようにします。
ただし、腰を床に強く押しつぶす必要はありません。
骨盤と肋骨の位置を整え、腰が反らないニュートラルに近い状態を作ります。
- 鼻から息を吸い、お腹を360度膨らませる
鼻から息を吸いながら、腹部を全方向に膨らませます。
動画内でも「風船のように全方向に膨らむ」と説明されています。
意識する場所は、
・お腹の前
・お腹の横
・腰の後ろ
です。
お腹の前だけを膨らませるのではなく、横と後ろにも空気を入れる意識を持ちます。
- 腹圧を保ったまま片脚を下ろす
お腹を360度膨らませたまま、片脚をゆっくり床方向へ下ろします。
動画では、息を吸いながら脚を下ろしていきます。
このとき、膝の角度は軽く保ったまま、股関節から脚を動かします。
腰が反らない範囲まで下ろせればOKです。
- 腰が反る手前で止める
脚を下ろしていくと、あるところで腰が反りやすくなります。
その手前で止めます。
脚を床ギリギリまで下ろすことが目的ではありません。
腰を反らずにコントロールできる範囲が、今の適切な可動域です。
- 息を吐きながら脚を戻す
口から息を吐きながら、下ろした脚を元の位置に戻します。
戻すときも、お腹の360度の膨らみを保ちます。
吐いた瞬間にお腹がペコッとへこまないように注意します。
- 反対側も同じように行う
片脚を戻したら、反対側も同じように行います。
左右交互に、ゆっくり丁寧に繰り返します。 - 常にお腹が膨らんでいる感覚を保つ
動画内でも「常にお腹が膨らんでいる」と示されています。
動作中ずっと、お腹全体を使っている感覚があればOKです。
回数・頻度
動画内の目安は、左右交互に10回 × 1セットです。
初心者の場合は、左右5回ずつ × 1セットから始めてもOKです。
慣れてきたら、左右10回ずつ × 1〜2セットを目安にします。
おすすめの頻度は以下です。
・トレーニング前の腹圧練習:1セット
・反り腰改善エクササイズ前:1〜2セット
・腰が反りやすい人の自宅ケア:週3〜5回
・スクワット、デッドリフト前の準備:左右5〜10回
回数を増やすよりも、1回ごとに「腹圧が抜けていないか」「腰が反っていないか」を確認することが大切です。
注意点
・腰を反らない
この種目で一番大切なポイントです。
脚を下ろすほど腰が反りやすくなるため、腰が反る手前で止めます。
腰が反る場合は、脚を下ろす角度を浅くしてください。
・お腹をへこませすぎない
腹筋を使おうとして、お腹を薄くへこませすぎる人がいます。
この動画の狙いは、お腹を360度膨らませた状態で圧を保つことです。
「お腹を固めて薄くする」よりも、「お腹の前・横・後ろを膨らませて支える」感覚を優先します。
・お腹の前だけを膨らませない
お腹の前だけが大きく膨らむと、腰が反りやすくなることがあります。
横腹や腰の後ろにも圧が広がるように意識します。
・肩や首に力を入れない
両手を上げていると、肩がすくみやすくなります。
肩は床方向に軽く下げ、首を長く保ちます。
・脚を下ろしすぎない
床に近づけることが目的ではありません。
腰が反らず、お腹の圧が保てる範囲だけで行います。
・呼吸を止めない
腹圧を高めようとして息を止めると、力みすぎたり首肩に力が入りやすくなります。
呼吸をしながら腹圧を保つことが大切です。
・腰や股関節前側に痛みが出たら中止する
下腹部やお腹全体に効く感覚はOKです。
ただし、腰の痛み、股関節前側の詰まり、脚のしびれが出る場合は中止し、可動域を小さくしてください。
よくある間違い
・脚を下ろしたときに腰が反る
最も多い間違いです。
脚を下ろすほど腰が浮きやすくなります。
修正ポイントは、
「脚を下ろす範囲を浅くする」
「お腹の横と後ろを膨らませる」
「肋骨を開きすぎない」
です。
・お腹をへこませて固めてしまう
腹圧を作るときに、お腹を薄くへこませる人がいます。
この種目では、風船のようにお腹を全方向へ膨らませる意識が必要です。
・息を吸ったときに胸だけが膨らむ
胸だけで吸うと、肋骨が開き、腰が反りやすくなります。
胸だけではなく、お腹の横・背中・腰まわりにも空気を入れましょう。
・戻すときにお腹の力が抜ける
脚を下ろすときは頑張れていても、戻すときに腹圧が抜ける人が多いです。
動画でも、戻すときもお腹は360度膨らませることが大切です。
・脚を速く動かす
スピードが速いと、腹圧や腰のコントロールが雑になります。
ゆっくり下ろし、ゆっくり戻します。
・股関節ではなく腰で動かしている
脚を下ろすときに骨盤ごと前傾してしまうと、股関節の分離運動になりません。
腰と骨盤は安定させたまま、股関節から脚だけを動かします。
・下腹部ではなく股関節前側ばかりに効く
股関節前側ばかりに効く場合は、脚を下ろしすぎているか、腹圧が抜けている可能性があります。
脚を下ろす角度を浅くして、お腹全体で支える感覚を作り直しましょう。
・10回やることだけが目的になる
回数をこなすよりも、1回ごとの質が大切です。
お腹全体を使えている感覚があり、腰が反っていなければOKです。

